飲食店コロナ対策ガイドラインを再読!アフターコロナ時代に継続すべき感染対策マニュアル

コロナ 飲食店

新型コロナウイルスの影響も下火になってきて、「アフターコロナ」などと言われることも増えました。

新型コロナウイルスによる飲食店への規制は緩やかになりましたが、完全に消えたわけではなく、飲食店では今後「アフターコロナ版」の対策が求められます。

本記事では、アフターコロナの時代に飲食店が行うべき感染対策について、コロナ対策ガイドラインマニュアルに沿って考えていきます。

「アフターコロナ」でも継続すべき感染対策を考えよう

食事をしたり会話をしたり、飲食店はコロナ禍以前から「インフルエンザ」や「ノロウイルス」感染の温床とされてきたイメージがありますね。そしてコロナ禍にも、飲食店での集団感染は多数報告されました。

感染爆発が収まった今だからこそ、衛生対策をアップデートする必要があると言えるでしょう。

コロナウイルスの感染経路を再確認

①空中に浮遊するウイルスを含むエアロゾルを吸い込むこと(エアロゾル感染)

②ウイルスを含む飛沫が口、鼻、目などの露出した粘膜に付着すること(飛沫感染)

③ウイルスを含む飛沫を直接触ったか、ウイルスが付着したものの表面を触った手指で露出した粘膜を触ること(接触感染)

出典元:国立感染症研究所

経営者なら読んでおきたいマニュアル「飲食店コロナ対策ガイドライン」

ここからは、飲食店がコロナ感染対策を行う際の指標に定められている「飲食店コロナ対策ガイドライン」を確認していきましょう。

このガイドラインは「一般社団法人日本フードサービス協会」「一般社団法人全国生活衛生同業組合中央会」が作成したもので、コロナ禍に飲食店が事業を継続するための取り組みが4つの項目に分類されています。

  • 事業継続
  • お客様の安全
  • 従業員の安全衛生管理
  • 店舗の衛生管理

出典元:農林水産省「外食業の事業継続のためのガイドライン」(PDF)

事業継続

感染防止・事業を継続するためのポイントとして「食品衛生法」の一般衛生管理の遵守にくわえ、オンライン決済の導入など「人同士の物理的な接触」を削減する工夫が求められます。

店舗・施設等の清掃と消毒 換気の徹底(適切な空調設備を活用した常時換気又はこまめな換気(1時間に2回以上、 かつ、1回に5分間以上が望ましい))

従業員の健康チェックと個人の健康・衛生管理の徹底

必要な対人距離の設定と確保への工夫

出典元:農林水産省「外食業の事業継続のためのガイドライン」(PDF)

またお客様に安心してもらえるように、これらの取り組みを行っていることを、お店のSNSや公式サイトなどで公開することも推奨されています。

お客様の安全

「お客様の安全」を守る感染対策として、以下の6つのシーンごとに注意事項が設定されています。

  • 入店時
  • 客席への案内
  • テーブルサービスとカウンターサービス
  • 会計
  • テイクアウト
  • デリバリー

それぞれの内容は、対人距離を保つことや消毒の徹底、マスク着用など基本的なものです。
もっと詳しく知りたい方は「飲食店コロナ対策ガイドライン」をご覧ください。

従業員の安全衛生管理

従業員からの感染を防ぐために、「出勤前の検温」と「業務中の消毒・手洗い」の実施を徹底しましょう。

とくに体調不良の際、お店に報告するフローを事前にしっかり決めておくことはスムーズな営業のためには重要です。マニュアルを作って、スタッフに周知させるようにしましょう。

▶︎ 飲食業界の行動指針QSCとは?経営の見直しやスタッフ教育にも取り入れよう

店舗の衛生管理

店舗内はこまめに清掃を行い、時間を決めて定期的に換気を行いましょう。
店内の消毒には「消毒用アルコール」や「次亜塩素酸ナトリウム」の使用が推奨されています。

また、感染対策のためのパーテーションが換気を妨げる原因になることもあるので、空気が循環するような設置角度の工夫、パーテーションそのものの消毒も必要です。

「飲食店のパーテーション」もういらない?

コロナの飛沫感染を防ぐアイテムとして、一時は設置義務が設けられた「パーテーション」。
先にお伝えした換気の妨げや、不潔なものだと接触感染のリスクになると、後半は賛否両論だったイメージがなんとなくあります。

「アクリル板の設置」「座席の間隔の確保」については、2023210日にルールが見直され、緩和措置が取られました。

パーテーション設置の判断は事業者に委ねられています。最近では、パーテーションを外している飲食店も徐々に増えてきましたね。
ガイドラインに沿った感染対策を徹底した上で、検討していきましょう。

今後は店内で「マスク」しなくてもいいの?

マスクの着脱については、2023313日より「個人の判断」に委ねられるようになりました。

ただ、医療機関などでは「感染予防に効果的」として、引き続きマスクの着用が推奨されています。

飲食店の場合、地域によってマスク着用の基準は異なりますが、東京都ではマスク着用が飲食店の認証基準から削除されています。

各自の判断に委ねられるようになったからこそ、自発的な感染防止対策が求められるようになりました。お店でも改めて、コロナ感染対策の取り組みについて検討していきましょう。