飲食店に限ったことではありませんが、各業界にはそれぞれで専門的に使われている「業界用語」というものが存在します。
この「業界用語」なるもの。各業界での経験が長い人たちにとっては、非常に当たり前の言葉です。しかし新人アルバイトなどのいわゆる業界未経験者にとっては、全く意味が分からずまるで呪文のように聞こえてしまうことも少なくありません。
今回はそんな飲食業界で使われている沢山の「業界用語」の中から、最初に教えておきたいものをピックアップしてご紹介します!
目次
これだけは教えてあげよう!新人アルバイトが知らなくて困った業界用語10選
①シルバー
まず最初にご紹介するのは、調理でも接客でも必ず使うであろう業界用語「シルバー」です。
スプーン・ナイフ・フォークなどを指し、カトラリーと同じ意味を持つこの「シルバー」。
非常にシンプルなので、察しの良い方は意味がすぐに分かるかもしれませんが、使うシーンも多い用語なので、新人の方には最初にしっかりと意味を教えてあげましょう。
②アイドル
続いての業界用語は「アイドル」です。
お客様の来店数が比較的少ない時間帯(一般的に14~17時ごろ)という意味の、この「アイドル」という用語ですが、ほとんどの新人の方は芸能人などの「アイドル」と勘違いしてしまうかもしれません。
こちらも正しい意味を共有してあげると後々のコミュニケーションがスムーズになると思うので、研修などの速い時期にしっかりと定着させてしまうように心がけましょう。
③ダスター
続いての飲食業界用語は「ダスター」。
これは英語の「duster」とほぼ同じ意味で、主にテーブルの上などのダスト(dust=埃)をふき取る、雑巾や台拭きなどを指す言葉なので、あえて教えなくとも意味を知っている方もいるかもしれません。
しかし、一般的には圧倒的に「雑巾」という言葉の方が伝わりやすいですし、英語が苦手な方には伝わらない可能性が高いです。
働く上ではどうしても使う場面も多々あります。なので新人の人がちょっぴり恥ずかしい思いをしない様に、あらかじめどんな意味なのかを伝えてあげましょう。
④レードル
続いての業界用語は「レードル」です。
この言葉も飲食店、特にキッチンスタッフとして働くと非常によく耳にする業界用語です。
意味は、一般家庭でも非常によくなじみがある「おたま」とほぼ同義です。「おたま」なら新人スタッフでも一度位は使ったことがあると思いますが、「レードル」という呼び方にはなかなか馴染みがないと思います。
キッチンスタッフの新人の方には、しっかりと教えてあげるか、いっそ、分かりやすく「おたま」と伝えてあげましょう。
⑤先入れ先出し
続いての業界用語は、「先入れ先出し」です。
「(冷蔵庫や棚等に)先にしまった古いものを先に出して、新しいものは後から出す」という意味の言葉ですが、他の業界用語に比べるとなんとなく意味も分かるような感じがします。
でも、この「先入れ先出し」は飲食店にとっての日本国憲法といっても過言ではないくらい重要なルールですよね?
日常生活では知りえない言葉の意味を教えてあげる、というよりは、飲食店の鉄の掟をしっかりと叩き込む、という意味で最初にきちんと意味を教えてあげましょう。
⑥兄貴・弟
続いては「兄貴・弟」。
こちらも飲食業界では鉄の掟と言っていいルールですね。古いものが兄貴、新しいものが弟です。
なんの前触れもなく「それ兄貴?」なんて聞くと頭にクエッションマークが浮かんでしまうので入社した日に教えてあげましょう。
⑦バッシング
これも普段はまず使わない言葉ですよね。空いたお皿やグラスを下げる意味の「バッシング」は「中間バッシング」と一緒に教えてあげるのが親切だと思います。
⑧リセット
これも「バッシング」と一緒に教えてあげましょう。「リセット」する時は忙しいときも多くので、新人の子でもどういう意味か知っていると余計なやり取りを減らすことが出来ます。
忙しい時に「リセットってなんですか?」なんて言われたくないですもんね。
⑨ノーショー
次は「ノーショー」。お店によっては「バックレ」や「トビ」という言い方をするお店もあるのではないでしょうか。
こちらは分からなくても直接の業務に支障は出ないかもしれません。しかし電話対応をするようになったら知っていてもらわないといけないので早めに教えてしまいましょう!
⑩カスター
最後はお客さまのテーブルの上にある、塩や胡椒の入れ物「カスター」です。卓上に「カスター」を置くお店も多いわけではないので、飲食経験者でも分からない方がいらっしゃいます。しっかり教えてあげましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか。かつて、自分自身も飲食店で使われている業界用語が分からなかった人でも、長年働いて慣れていくうちに新人のころの気持ちを少しずつ忘れていってしまいます。
するとお店に入りたての、専門的な言葉が分からない新人スタッフに対してもどんどん業界用語を使ってしまい、コミュニケーションのミスマッチが起こってしまいます。
そのミスマッチを未然に防ぎ、より新人を早く成長させるためにも、最初の段階で今回ご紹介したような業界用語についてしっかりと教えてあげてみてください!