亀戸駅から徒歩5分ほどの焼鳥店『酉TORIYA』は、千葉の銘柄鶏「錦爽鶏」と野菜と酒にこだわる落ち着いた雰囲気の本格焼鳥店。
店主の野村廣志さんは利酒師の資格を持っていて、地酒を中心にメニューにもお店の内装にも並々ならぬこだわりを注いでいます。
そんな野村さんが個性的なビールを探して巡り合ったのが、クラフトビール専用ディスペンサー「タップ・マルシェ」。
導入の経緯や導入後のお客さまの反応などを伺いました。
▶︎ クラフトビールは儲からない?否!飲食店に導入するコツとメリットを解説
タップ・マルシェの注文はこちら(既にお取り扱いいただいている飲食店さま)
――「タップ・マルシェ」を導入した経緯を教えて下さい。
とにかくお客さまに楽しんでもらいたいので、日本酒も鶏も野菜も、私はひとつも妥協したくないんです。ビールだって、焼鳥にばっちり合って、味わいの違いを楽しめる個性的なものを提供したい。
そこでクラフトビールの導入を検討し始めたときに、キリンの営業さんからちょうど提案を受けまして、2016年に試験的に導入したのがきっかけです。
――お客さまの反応はいかがでしょうか?
好評です。特に飲食にこだわりも持つ方々には楽しんでもらえている実感があります。もちろん、「クラフトビールってなに?」と尋ねられるお客さまもいらっしゃいますが、一度飲んでもらえればハマる方が多いですね。
クラフトビールを目当てにまた来店してくれる方もいらっしゃるし、客単価も上がった実感があります。
――オペレーションはうまくいっていますか?
運命ですかね、「タップ・マルシェ」のディスペンサーにちょうどいいスペースが空いていたんです。しかも、客席から目立つ位置なので、注ぐたびにデモンストレーションにもなる(笑)。
実際のところ、ビール専門店じゃなくても省スペースでたくさんの銘柄を扱えるし、在庫管理も楽で、常に良い状態でビールを提供できています。
――提供する銘柄はどのように決めるのですか?
「こういう味わいのものを」というのはすでに私のイメージにあるので、あとは季節や素材の旬に応じて選択しています。
うちは4タップのディスペンサーを使っていますが、季節ごとに4銘柄とも入れ替えるので、年間で16銘柄を提供している計算になります。まあ、誰より私が楽しんで選んでますよ(笑)。
――お客さまにはどういった案内をされているのでしょうか?
「本日のおすすめ」のボードに、常に扱っている銘柄を掲げています。そうすることで、最初の1杯にクラフトビールを選んでくれるお客さまがグンと増えました。
「食べログ」や「ぐるなび」のお店のページでは、焼鳥とクラフトビールのペアリングを推奨しています。ただ店頭では、聞かれない限り積極的におすすめすることはないですね。
選択はお客様の自由だし、クラフトビールはなんにでも合わせやすいし。
――ペアリングの一例を教えて下さい。
「常陸のネスト柚子ラガー」は柚子や山椒を使う串によく合いますし、内臓系には「スプリングバレー JAZZBERRY」がぴったり。でも、オールマイティという点では「スプリングバレー 豊潤<496>」ですかね。
私はタップ・マルシェ銘柄のハーフ&ハーフをおすすめしたいんです。
たとえば「スプリングバレー After dark」と「スプリングバレー JAZZBERRY」とか。
興味本位で自分が楽しむための思いつきですが、これが大体の組み合わせがそれなりにおいしい。気心知れたお客さまに提案することもありますよ。
――他の飲食店に向け、プロの立場で「タップ・マルシェ」をすすめるとしたら、どんな点でしょうか?
とにかく料理に合うビールの幅が広がります。クラフトビールにも様々な個性があるので、ちょっと変わった料理でも、必ず合う銘柄が見つかるはず。
可能性が広がることは間違いないので、こだわりの強い方にこそ活用をすすめたいです。
炭火焼鳥ダイニング『酉TORIYA』
東京都江東区亀戸2−34−8 1F
電話:03−3681−8816
月曜定休
https://g789100.gorp.jp/
◆取材時(2021年4月)の取扱銘柄
・スプリングバレー 豊潤<496>
・ブルックリン ソラチエース
・常陸野ネストゆずラガー
・ムラカミセブンIPA
各380ml 750〜800円