ランチタイムでも利益を出すために知っておきたいこととは?

ランチタイムの営業は何のためにやっていますか?食材ロスの削減、ディナータイムの宣伝、長時間働いてくれるスタッフの確保・・・

ランチタイムにお店を営業させている理由はお店によって様々だと思います。その中でも一番の理由としてあげられるのが「ディナータイムの宣伝」ではないでしょうか。そのため、ランチタイムの営業にはあまり利益を期待していない、というお店も多いのではないでしょうか?

しかしランチタイムとは言え、価格設定などの営業スタイルを誤ってしまうとお店の宣伝をするどころか、赤字になってしまった、なんてことになりかねません。

そこで今回は、ランチタイムの営業でもしっかりと利益を出すために知っておきたいこと・やっておきたいことをご紹介したいと思います!

ランチタイムに営業する3つのメリット


まずはランチタイムに営業することで得られる3つのメリットをご紹介したいと思います。

①食材のロスをなくし、原価率を下げる

ディナータイムに余った食材をうまくランチタイムのメニューに組み込めば、食材のロスをなくして原価率を下げ、売上の向上にもつながります。

またランチタイムとディナータイムでの消費を見越して一度に多くの量を発注すれば、仕入先との関係によっては仕入れ値を抑えることも出来ます。

②優秀・長時間働けるスタッフの確保

またランチタイムの営業を行うことで、いわゆるフリーターさんのような長期間・長時間働けるスタッフの育成・確保を行うことが可能です。

飲食業界は常に人材不足と言われているほど人手が足りていません。そのためシフトに安定して入れるフリーターさんに”稼いでもらう”ことで、お店に定着してもらうことも期待できます。

③ディナータイムの宣伝に

そして最後は、何と言ってもディナータイムの宣伝効果を狙えることです。

しかし、本当にランチタイムに来店してくださったお客様がディナータイムにも来てくださるかと言われると、そうではないと思います。

ディナータイムに来てくれたお客さまがランチタイムに来てくださることはありますが、ランチタイムに来てくださったお客さまでディナータイムにも来てくださるお客さまは思っている以上に少ないように思います。

だからこそ、ディナータイムの宣伝だと割り切るのではなく、ランチタイムでもある程度の利益が出せるような営業をしていくべきなのです。

ランチタイムでも利益を出すために知っておきたいこと・やっておきたいこと

①メニューを絞る

ランチタイムでも利益を上げるには、食材のムダが出ないようにしつつ、回転率を上げる必要があります。そのためにはまずランチタイムのメニュー数を抑える必要があります。

メニュー数が多いと人気のあるメニュー・人気のないメニューがどうしても出てきてしまいます。そして人気のないメニューに使われる食材はロスになってしまいがち。そのためランチタイムに利益を出すには、メニュー数を絞る必要があります。

そしてメニューの数が多いと調理に時間がかかってしまい、肝心の回転率も鈍くなってしまいます。

②ランチタイムのメニューにもお店のアピールポイントを

ディナータイムはもちろん、ランチタイムにもそのお店でしか食べられないようなメニューを追加することで、他のお店との価格競争に巻き込まれてしまう可能性がグッと下がります。

価格競争に巻き込まれてしまうと、値下げをせざるおえなくなるか、他のお店にお客さまを奪われてしまうかの二択になってしまいます。なので価格競争に巻き込まれないようなメニューを考案しましょう。

③価格は上げすぎず下げすぎず

そしてランチタイムでも利益を上げるには価格の付け方も大切です。価格を上げすぎてしまえばお客さまがお店に来なくなってしまうのは言うまでもありません。

しかし価格を下げすぎても、利益が出なくなってしまうだけでなくディナータイムに来てくれるお客さまがランチタイムだけに来るようになり、ディナータイムの来客数が減ってしまう恐れもあります。

そのため価格を考える時はくれぐれも、ディナータイムのお客さまが「これならランチタイムで十分じゃん」と思われてしまうような価格設定にならないように気をつけましょう。

④価格設定は松・竹・梅!

また、ランチタイムで利益を上げるには価格の見せ方も大切です。ランチタイムで売上や利益を上げるには少しでも単価の高い商品を選んで貰う必要があります。

たとえばランチメニューがAセット500円とBセット800円の2通りの場合、多くのお客さまが単価の安いAセットを頼んでしまいます。

しかしここでランチメニューをAセット500円・Bセット800円・Cセット1500円の3通りにすると、AセットとBセットの2通りのときと比べると、単価の高いBセットの注文が増えるという実験結果も出ているようです。

もちろん飲食店の場合はメニューの中身やクオリティで選び方も変わってきます。なので一概にメニューを3通りにすれば単価が上がるとは言い切れません。しかし今ひとつ、ランチで単価の高い商品が注文されないという場合にはこの方法を試してみてください。

⑤人件費は出来る範囲で抑える

そして人件費を必要最低限に抑えるのもランチタイムの営業では大切です。ランチタイムには深夜時給のような制度がないので、ついつい人員を増やしてしまいです。

とは言えもちろん、お客さまを待たせてしまい怒らせてしまうほどの人員削減は、お店の評判に繋がってしまうので避けましょう。

⑥提供スピードは少しでも早く

以前にもご紹介しましたが、ランチタイムに来てくださるお客さまは急いでいることが多いです。その中でお客さまを待たせてしまうと、少しでも回転率を上げたいランチタイムの入客数が少なくなってしまいます。

どうしても提供に時間がかかってしまう料理がある場合は、少し値を張ってしまいますが「温湿蔵庫」を導入するのも一つの手です。

⑦テイクアウト・デリバリーも気軽に参入できるように

そしてもし温湿蔵庫を導入しているなら、テイクアウトやデリバリー事業にも参入することが出来ます。

まだ一部の地域に限られていますが、最近ではUberEATSなどのデリバリー代行サービスも始まり、配達手段を持たない飲食店でもデリバリー業界へカンタンに参入できるようになりました。

そしてデリバリーに参入できるならテイクアウトも行うことが出来ます。テイクアウトは容器代などがかかってしまいますが、店内の席を埋めずに売上・利益を立てられるのがポイントです。

⑧ランチメニューのための食材発注はなるべくしない

そして最後は発注周りです。ランチタイムで使う食材はあくまで、ディナータイムでも使うものをしようしましょう。

ランチタイムだけにしか使わない食材を仕入れると、どうしても食材のロスが生まれてしまいます。そのためランチタイムにか使わない食材の発注はなるべくしないようにしましょう。もちろん、とりたてて価格が安い食材などであればランチタイムにも積極的に使いましょう!

おわりに

ランチタイムでもメニューや価格の付け方を工夫すれば売上・利益を生み出すことが出来ます。

ランチ営業はしているけど、イマイチ成果が出てないという方はぜひ参考にしてみて下さい!