「外国産の豚肉」と聞くと、安いというイメージと共に、固くて獣臭を感じるお肉を想像する方が多いと思います。
そんな想像を打ち破るカナダポークとして、近年外食業界で注目されているのが、麦主体の飼料と熱を加えない加工(皮剥ぎ)にこだわった「大麦仕上三元豚」。
「大麦仕上三元豚」は、2024年のITI (International Taste Institute)で最高レベルの優秀味覚賞「三ツ星」を獲得しました。なんと今回で6年連続の「三ツ星」受賞となり、これは日本市場における輸入豚肉として唯一無二の快挙。
今回は、2023年に参加させていただいたセミナーでのご縁をきっかけに、“スピンオフ企画”として「カナダポーク大麦仕上三元豚の切り比べ、食べ比べイベント」が実現しました!
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大麦仕上三元豚「お肉の断面、涙が出るほど違うんです!」
2023年10月12日(木)、東京「カナダ大使館」にて開催された、メープルリーフフーズ社主催「カナダポーク(大麦仕上三元豚) セミナー・レセプション」。
ここで日本メープルリーフフーズ社の担当者さんが「大麦仕上三元豚はブロック肉をカットした時の断面が、他のお肉とは全く違う!涙が出るほど違うんです!」と力説されていたんです。
手間とコストのかかる「かわはぎ方式」を採用しているためお肉の水分を逃さない、さらにほかの豚肉よりもじっくりと期間をかけて育てるためキメの細かい肉質になるのだそうで、それがカットした時に見てわかるほどの違いとして現れるとのこと。
ただ続けて「でもね、ここカナダ大使館は刃物持ち込みNGですから……」と、すこし寂しそうにお話しされていたのがとても印象的でした。
▶︎ 柔らかくて臭みがない!カナダポークの概念が変わるカナダ大使館「大麦仕上三元豚」セミナーに行ってきた
では、切ってみましょうよ!
飲食店サポート「そんなにおっしゃるなら、ぜひ断面が見たい!」
セミナーでお話しされていたメープルリーフ社の喜多さん、プレコフーズの皆さんのご協力により、都内某所にて「大麦仕上三元豚の切り比べ食べ比べ」が実現!
今回は「アメリカ産の湯剥ぎ」「国産の皮剥ぎ」そして「大麦仕上三元豚(皮剥ぎ)」3種類のお肉をご用意いただきました。
まず切り比べる前、並べた状態ですでにお肉の状態に違いが。
ほかのお肉がクタクタと柔らかいのに対して、大麦仕上三元豚はギュッと袋に詰めたような弾力がありました。
さらに不思議なことに、3種のお肉のサイズを揃えていただいているにも関わらず、持った感じ、大麦仕上三元豚がいちばん重く感じる!
コストをかけても「美味しい豚肉を作りたい」
「豚肉の加工方法には大きく分けて『皮剥ぎ』と『湯剥ぎ』があります」とメープルリーフフーズ社の喜多さん。
「字のとおり『湯剥ぎ』とは、豚を70〜80度のお湯につけてから毛を掻き取ります。そのあと700〜1200度のバーナーで表面を炙り、さらに毛を取る。
湯剥ぎは機械と燃料のみの低コストで加工できるため、日本だけでなく世界中で主に採用されています」。
ただ低コストである代わりに、表面温度70度にもなるお肉を急速冷凍をしたりするため、湯剥ぎ方式で肉質が落ちるのは仕方のないことだそう。
一方で、大麦仕上三元豚が採用する「皮剥ぎ」は、一頭一頭人手で皮を剥ぐ方式。一切の熱処理をせず、生のまま皮を剥ぎ、冷蔵します。
急激な温度変化がないので肉質が落ちにくいのに加え、湯気ごと凍らせる湯剥ぎ方式と比べて「結露」もないため、水っぽさがありません。
また、この見た目の“ぎっしり感”についても、お話ししていただきました。
豚のエサは、世界的に「とうもろこし」が主に使われているそう。とうもろこし主体のエサは低コストではあるけれど、不飽和脂肪酸が多くて空気が触れると酸化しやすく、獣臭の原因にもなります。
対して大麦仕上三元豚は、人が食べるグレードの麦をエサにしているので匂いや雑味が出にくいのです。
また、大麦で育った豚は脂の融点が高いのが特徴。脂がしっかりしてぎっしりと詰まった感じがするのはエサのおかげということでした。
その差は歴然!大麦仕上三元豚を切り比べ!
さっそく「大麦仕上三元豚」をカットしてみると、包丁を跳ね返すような弾力が!
固い、というのではなく「身が詰まっている」感じです。
こちらは、「アメリカ産の湯剥ぎポーク」。
包丁を引くとお肉も一緒に持っていかれてしまうのがわかります。
ちなみに、比較対象としてご用意いただいたお肉も「いい肉だな……」という声があちこちから漏れる良質なもの。
さらに部位も同じロースなのですが、ここまで違うのですね。
こちらが念願の、「大麦仕上三元豚」の断面!
熱処理を一切しない皮剥ぎ方式ならではの瑞々しさです。
また大麦仕上三元豚は、出荷まで時間をかける飼育方法にこだわっています。
豚はコストカットのために早く育てるのが一般的ですが、急いで大きく育てた豚は、料理した時に細胞膜が弾けやすく、生の状態でもドリップが出やすくなります。
それに対して「大麦仕上三元豚」は、通常よりも期間をかけてじっくり豚を育てているため、細胞膜が細かくしっかりしています。それが目で見てもわかるきめ細かさにあらわれているのです。
写真手前が大麦仕上三元豚。並べて比較してみると、ツヤツヤとした断面が一層わかりますね……!
いざ実食!より違いのわかるシンプルなステーキに
いよいよ、大麦仕上三元豚の食べ比べ!
「脂の美味しさを味わってもらえるように、こういう(先に脂身を溶かす)焼き方をしてみました」とのことで、さすが、わかっていらっしゃる……!
火力や調理器具、火を通す時間など、まったく同じ条件になるように、フライパンを並べて調理。
湯剥ぎポークはこまめに油を足しながら調理しないと焦げ付いてしまうとのことでした。
一方で大麦仕上三元豚は、黄金色の脂が良い香りを立てています!
「ワァ!」と歓声が上がったのは、焼きたての大麦仕上三元豚をカットした時!
このツヤツヤとした断面、みてください……!
こうして比較してみると一目瞭然。
決してもう一方のお肉の質も悪いものではないのですが、大麦仕上三元豚のほうはスカスカした空洞がまったくありません。
脂も水分もしっかりキープされており、色味も美しいですよね。
生肉の時に感じた弾力は、火を通しても衰えておらず、まるでハムのような歯応えのある食感。
食べ応えはあるのに、噛んでいて繊維が口に残ることもなく、最後まで柔らかくいただけます。
また、驚いたのがその甘み。
とても塩胡椒だけの味付けとは思えない、“なにかとても凝った調理をした“ような味わいなんです。
これはもう、召し上がってみて。としか言いようがない……。
雑味や臭みが無いぶん、旨味や甘みをよりダイレクトに感じられるのも美味しさの理由かもしれません!
さらに特徴的だったのが、脂の香りです。
アメリカ産の湯剥ぎ、国産の皮剥ぎポークがいわゆる「肉の脂の香り」だったのに対して、大麦仕上三元豚の脂は「特製ソース」のような食欲をそそる香りでした。
これも、ハイグレードな麦で育てているからなのでしょうか。
冷めてからも一段と美味しく、色々なレシピに活用できそうだと感じました!
想像以上に「違う」!上質なポークを追求する「大麦仕上三元豚」
メープルリーフフーズ社主催「カナダポーク(大麦仕上三元豚) セミナー・レセプション」でのご縁から実現した、「大麦仕上三元豚の切り比べ食べ比べ」の様子をお伝えしました。
セミナーでいただいたお料理もとても美味しかったのですが、シンプルに焼いて比較して、ここまで味わいに差が出るとは……正直思っておらず、びっくりでした!
とにかく「安い」お肉もありがたいものですが、お店のお料理に使うお肉の質を見直したい飲食店オーナーの方、ぜひ「大麦仕上三元豚」を検討してみてはいかがでしょうか?
「大麦仕上三元豚」は、プレコフーズから飲食店向けの購入が可能です。
腕やロースなど、部位もさまざま用意されていますので、ぜひ商品ページを覗いてみてくださいね!