本厚木駅前の居酒屋『AGaRu（アガル）』。
仕入れにこだわり肉だけでなく野菜も契約農家から直送。そんな食材を使ったシェフ自慢の創作料理とクラフトビールが気軽に楽しめるお店です。
そんな『AGaRu』さんにタップ・マルシェ導入の経緯や、タップ・マルシェがお客様に与えた影響についてうかがいました。
▶︎ クラフトビールは儲からない？否！飲食店に導入するコツとメリットを解説
――クラフトビールは創業時から扱いがあったそうですが、タップ・マルシェを導入した理由は？
タップ・マルシェ導入前は、瓶や缶で仕入れるブランドが多く、結果的に販売する時の量が固定され、それが値段にも反映されていました。
タップ・マルシェはサーバーから注ぐので、飲み比べ用の少量グラスから、海外のビアバーのようなバイントサイズ、さらには飲み放題のドリンクメニューにクラフトビールをラインナップするなど、1杯の量をコントロールすることで、より気軽に、手軽な価格でクラフトビールが提供できています。
お客様にお出しする量がコントロールできるので、提供の方法に色々な可能性が生まれました。
ーー例えばどのような提供方法をしているのでしょう？
最初はグラスもワンサイズだけだったのですが、現在は飲み比べ用セットで使っている小さなグラス以外に、グラスを3サイズ用意しています。一番大きいのが海外からのお客様の要望で始めたパイントサイズになります。
ウチの店ではクラフトビールを安く売っているようにみえるかもしれませんが、そんなことはなく、量で価格をコントロールできているのです。
ーータップ・マルシェ導入後、お客様の反応はどのように変化しましたか？
飲み比べセットなどで選ぶ楽しみができたからか、クラフトビールの売上は伸びました。
比率でいうと、導入前はドリンク全体のうち5%の注文だったクラフトビールが、現在は40%を超えています。
ーーしかしこれだけ種類があると、お客様だけでなく、スタッフも大変そうです。
その月に入荷するビールの名前や特徴をきちんと理解していないと、お客様に自信を持っておすすめすることはできません。
スタッフには、月に一度、クラフトビールについての勉強会で、知識を共有するようにしています。
また、お客様には、色々な種類のクラフトビールを試していただいて、好みの銘柄を見つけてもらうために、通常の飲み比べセットの他に、1杯100円で色々な銘柄を少しづつ飲み比べできるイベントも開催しています。
ーーお料理もクラフトビールを意識しているのでしょうか？
クラフトビールの種類が多い店としてお客様も理解していただいているので、「このビールにはどんな料理が合うの？」などと質問されることは多いです。
肉料理をメインにしているので、クラフトビールと料理のペアリングみたいな部分はお店からも積極的に提案していきたいと思っています。
例えば、この「クラフトビール（オンザクラウド）に漬け込んだBBQベビーバックリブ」は、「BBQソース」と「メープルシロップ」がついてきます。
「柔らかく仕上げたバックリブにメープルシロップをかけ、かぶりついたところをIPAで流し込む！」のがお店のおすすめです。
ーータップ・マルシェ導入してる店がクラフトビールの売上を増やすにはどうしたらいいと思いますか？
お客様が気軽にクラフトビールを試せる状況を作ることが重要だと思います。
当店ですと21種類から選べるという楽しさと、低価格で少しづつ飲み比べできるイベントなどを積極的に押し出しています。
もちろん、ただ品数を増やすだけでなく、お客様からの質問に答えられるようにスタッフやお料理の準備をすることも重要です。
例えば、お客様のお好みとして、「キリンの一番搾りが好きなお客様はスプリングバレー豊潤＜496＞を好む」みたいな印象もあるので、そういった経験と、ラインナップが大きく変わった時にはキリンさんに勉強会を開いていただいて、最新の情報を学んだり、といった事は地道にやっています。
――「スプリングバレー 豊潤＜496＞」は缶で市販もされていますが、売上の影響などはあるものでしょうか？
特に感じた事はないです。逆に「コンビニでこれの缶見たけど買わなかったから試してみよう」といってご注文いただくシーンもあります。
ーーありがとうございました。
＜店舗情報＞
店名：『AGaRu』
住所：神奈川県厚木市中町4-1-13 杉崎第3ビル 3F
電話：046-297-4566
営業時間：17:00～24:00（L.O.23:00、ドリンクL.O.23:30）
定休日：不定休
