190年の歴史を持つ醤油が粉末に進化?!食材との相性を検証してみた!

醤油の五大名産地の一つ、金沢県の大野。「大野醤油」として知られるこの地で、創業から190年以上の永きに渡り醤油をつくり続けてきた醤油蔵が醤油を進化させました。

今回ご紹介するのは、「大野醤油」を作る醤油蔵の中でも時代や環境の変化に合わせ、醤油の製造方法や商品の種類も発展させてきたという『直源醤油』さんの新製品。
日本人の嗜好やライフスタイルの変化に合わせて進化した醤油が今回ご紹介する「粉末醤油」なのです。

瓶の中には粉末が。粒子は粗挽きコショウ程度。

歴史ある醤油蔵が生み出した粉末醤油はどのように活用できるのでしょう?
弊社が運営する飲食店「C by favy」で、お料理との相性を検証します。

実際に粉末醤油を色んな料理にかけてみました!

「C by favy」の肉番長こと荻原シェフ。
粉末醤油の使い方を相談したところ、流石肉番長。お肉料理が2品出てきました。

「お肉のカルパッチョ」との相性。

「お肉のカルパッチョ」
通常ならばソースやバルサミコ酢などをかけるところですが、「粉末醤油」をふりかけてあります。

直源醤油さんの「粉末醤油」は粒子が荒いので、食材の水分で溶け出すことがありません。
ふりかけてから時間が経っても、粒子がそのまま残ります。

ベタベタしがちなソースと違い、粉末なのでお肉の食感を変化させることはありません。
荒い粒子が口内の水分で溶けるのにわずかな時間がかかるので、お肉を口に入れると先にお肉自体の味が、少し遅れて醤油の風味が広がります。

野菜に対しても食感の変化などは最小限。
液体がかからないので時間が経っていても野菜の食感を変えることもありません。

続いてローストビーフにかけてみました


ローストビーフの上にかかっている粒子が粉末醤油です。
一見、醤油がかかっているようには見えません。むしろお洒落な装いに。

ローストビーフもソースをかけた時と異なり、ベチャっとせずに程よくしっとりと、美味しくいただけます。

少し荻原シェフにお話をうかがってみました。

ーー醤油というと「和」のイメージでしたが、先程のカルパッチョもこちらのローストビーフも洋食でしたね?

粉というか、粒子状になっている「粉末醤油」を見て、敢えて洋食で試してみたら面白いかな。と思いました。
洋食のメニューでも液体の醤油を使って味を引き締めたい時はあるのですが、液体だと見た目がアンバランスになってしまう事があるんです。
この「粉末醤油」なら、洋食の雰囲気を残しつつ、醤油の味を活かすことができます。

さらに、水に溶けやすい「パウダー状」ではなく「粒子状」になっているので、食材の上では溶けず、口の中で溶ける。という時間差での味の変化も使えるかなと。
口に入れると「最初は食材の味」→「徐々に溶け出して、醤油の味が現れる」という変化をコントロールすることもできるかなと思いました。

お肉以外にどんなものに使えるか考えてみました。

ここで、お肉に粉末醤油をかける様子を見ていた「C by favy」の戸田シェフに他にどんなものに使えるか相談してみました。

※この日、戸田シェフは休日のため私服姿だったので写真はイメージです。

厨房からバニラアイスが出てきました…!

戸田シェフに相談した結果、厨房から出てきたのはバニラアイス!
こちらに粉末醤油をふりかけてみました。

「例えばバニラアイスにソースやシロップをかけたとき、もし提供までに時間が経ってしまったら、溶けてドロドロな状態になってしまいますよね?これだと粒子が荒く、水分も含んでいないので食感を変化させずに出来立てに近い状態でお客様に提供できるのがいいですね。」
と、戸田シェフ。
確かにお店が忙しくて提供するまでに時間がかかってしまったときもこれなら安心です。

気になる味ですが、バニラアイスの甘みを粉末醤油の塩分がひきたてます。僅かに遅れて、溶け出した醤油の風味がバニラの香りと口の中で交わり、後味がキリっとした印象に。塩アイスなども流行りましたが、塩アイスよりも奥行きやコクが明確になる印象です。
少し重めのコース料理の締めなどによく合いそうな感想をもちました。

 

続いて、ゴマアイスにもかけてみました。

醤油のコクがゴマの香ばしさを口の中で引き立たせます!
粒子なので、ゴマだけの味の部分と粉末醤油で変化を加えた部分の別々の味を1度に提供することができます。

「スイーツの味に変化を付けつつ、食感には影響を与えないので作る料理の幅が広がります。」と、戸田シェフも粉末醤油の可能性を見出したようでした。
他にクッキーの上にふりかけて焼いたり、ケーキの中の隠し味としても使えるのではないかということでした。

これまでは醤油を使うという発想がなかったものにも、粉末状の醤油が登場したことで使いやすくなり、新しいメニューの開発が期待できそうです。

おわりに

いかがでしたか?「粉末醤油」と言っても、様々な種類があります。

サラサラのパウダー状のものもありますが、この「直源醤油」の粉末は粒子が荒いため、料理ができてから時間が経っても見た目も食感も変化を最小限のまま提供できる良さがありますね。

入れ物も一見醤油が入っているとは思えない小瓶なので、スイーツと一緒にテーブルに置いてもミスマッチではなさそうです。

肉料理からスイーツまで様々なメニューに利用できる「直源醤油」の粉末、ぜひお試しくださいね。