飲食店で働く方に人気の「ソムリエ資格」。
日本では民間の資格ですが、フランスにはソムリエの国家資格も存在するのはご存知でしょうか。
今回は、「お酒のプロフェッショナル」であることを証明できる、ソムリエ資格についてご紹介していきます。
Table of Contents
ソムリエの資格を認定する団体は2つある!
日本国内のソムリエ資格は「日本ソムリエ協会(J.S.A. )」と「全日本ソムリエ連盟(ANSA)」のふたつがあります。
日本のソムリエ資格は、いずれも民間の認定協会が定めたもので、「お酒の知識や実戦経験の水準を超える人」に認定されます。
ふたつの資格の違いなどにも触れながら、ソムリエ資格についてまとめていきたいと思います。
本職がソムリエの方向け|日本ソムリエ協会(J.S.A. )
「日本ソムリエ協会」のJSA認定ソムリエは、飲食店に関わる方はときおり耳にする資格ではないでしょうか。
仕事でワインを含むアルコール飲料を取り扱う方向けの資格試験を行っているのが特徴で、実務経験を求められる資格試験もあります。
ソムリエ資格試験
受験資格
- ワイン及びアルコール飲料を提供する飲食店での職務を通算3年以上経験し、開催年度の基準日においても従事し、月90時間以上勤務している方
- 会員歴が2年以上あり、以下のいずれかの職務を通算2年以上経験し、開催年度の基準日においても従事し、月90時間以上勤務しているJ.S.A.正会員および賛助会員在籍者
試験概要
ソムリエ資格の試験は三次試験まで実施します。一次試験はCBT(オンライン)試験、二次試験はテイスティング、三次試験では論述とサービス実技試験が実施され、最後に書類審査の上、合格発表が行われます。
「ワインエキスパート」の方は、最後の書類審査と三次試験はありません。
ワインエキスパート
受験資格
- 基準日において満20歳以上の方
- 国籍は不問
- 受験する呼称資格を保有していない方
試験概要
ワインエキスパートの試験は三次試験まで実施します。一次試験はCBT(オンライン)試験、二次試験はテイスティング、さらにソムリエのみ論述試験、三次試験としてサービス実技試験を行います。
ソムリエ・エクセレンス
受験資格
- ソムリエの職務が本職(主たる職業・職務)であり、全収入の60%以上をソムリエの職務により得ている方
- J.S.A.ソムリエまたはJ.S.A.ワインアドバイザー資格認定者
- ソムリエまたはワインアドバイザー資格認定後3年目以降の方(1985~2020年認定)
- 上記の条件を全て満たした上で、ソムリエの職務を「就労時間月90時間以上の勤務で通算10年以上」経験し、基準日(2023年10月16日時点)においても同条件で従事している方
試験概要
ソムリエ資格の試験は二日程で、3つの試験を行います。第一日程は、その年の教本を中心とした筆記試験。基礎から周辺知識まで広く出題されます。第二日程ではテイスティング試食の試験を行います。ソムリエ・エクセレンスのみ「実技試験」、ソムリエ・エクセレンスのみ「論述試験」が行われます。
講習を通じて知識を深められる|全日本ソムリエ連盟(ANSA)
「全日本ソムリエ連盟」の認定資格は、講習などを通してソムリエにふさわしい水準を知識を身につけていくのが特徴。
「日本ソムリエ協会」ではソムリエ業務従事者が対象でしたが、「全日本ソムリエ連盟」は入門編的な学びを深めるためにおすすめの資格です。
ここで紹介する「ワインコーディネーター/ソムリエ」資格のほかにも、一般消費者向けのさらに入門編の「ワインナビゲーター」という資格もあります。
ワインコーディネーター/ソムリエ
受験資格
- お申し込み時に満20歳以上の方
- 詳細に記載の内容全てに承諾いただいた方
試験内容
「ワインコーディネーター/ソムリエ」の資格は、講習カリキュラムを受講したあと、試験を受けることで取得できます。学ぶ内容は、酒類・飲料の基礎知識、さまざまな酒類と嗜好性食品について、世界の食文化と飲食の効果、テイスティングサービスの基本などです。
試験は筆記と記述を第四次まで行います。通信コースの方は、課題提出が資格取得の条件で、会場での試験はありません。
お酒の知識を深めるなら「ソムリエ資格」はおすすめ
日本国内においてポピュラーな「ソムリエ資格」をご紹介しました。
就職や実務に役立つ資格から、ワイン愛好家の方など一般消費者におすすめの入門資格まで、お酒にまつわる資格はたくさんあります。
飲食店経営、または勤務するにあたって「どんな知識が必要か」「何のために資格を取得するか」を整理して、ぜひ適切な資格に挑戦してみてくださいね。
皆さんのスキルアップを心から応援しています!