飲食店にもメリット多数!適用条件から申請方法まで「事業再構築補助金」のポイントまとめ

2021年3月26日より、中小企業庁が実施する「事業再構築補助金」の公募が始まりました。
「事業再構築補助金」の目的は、「新分野展開や業態転換、事業・業種転換等の取組、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等を目指す企業・団体等の新たな挑戦を支援」することです。
中小企業と中堅企業を対象とした、予算額1兆1,485億円と大規模な支援策として注目が集まっています。

参考 事業再構築補助金事務局中小企業庁

飲食店にとってのメリット

・従業員5人以上でも使えるので、中小・中堅企業でも申請できる
・設備投資のみが対象だった従来の補助金と違い、店舗の改装にも適用できる
・緊急事態宣言の影響を受けた飲食店には「特別枠」を適用
・条件にもよるが、100万円〜1億円と、補助額が大きい

申請の条件は3つ

1.売上が減っている

申請前の直近6カ月間のうち任意の3カ月の合計売上高が、コロナ以前の同3カ月の合計売上高と比較して10%以上減少。

2.事業再構築に取り組む

事業再構築指針に沿った新分野展開、業態転換、業種転換等を行う。

3.認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する

・事業計画を認定経営革新等支援機関と策定する。 補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関も一緒に策定。
・補助事業終了後3〜5年で付加価値額の年率平均3.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%以上増加の達成 を見込む事業計画を策定。

補助額と補助率

・通常枠
100万円〜6,000万円  補助率2/3
・卒業枠
6,000万円〜1億円  補助率2/3

「卒業枠」とは……400社限定で、事業計画期間内に、①組織再編  ②新規設備投資  ③グローバル展開のいずれかにより、資本金又は従業員を増やし、中小企業から中堅企業へ成長する事業者向けの特別枠のこと。

飲食店には「緊急事態宣言特別枠」適用

令和3年の緊急事態宣言により深刻な影響を受けた飲食店を含む中小企業等については、 特別に以下の措置が適用されます。

・「通常枠」で加点措置
・「緊急事態宣言特別枠」を設け、補助率を2/3から3/4に引き上げ
・「特別枠」で不採択となっても、加点の上、通常枠で再審査を行う

対象となる事業者の要件は以下の通りです。
・「通常枠」の申請要件を満たすこと。
・緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、令和3年1〜3月のいずれかの月の売上高が対前年または前々年の同月比で30%以上減少している事業者であること。

「特別枠」適用時の従業員数別の補助金額と補助率は以下の通りです。

5人以下……100万円〜500万円
6人〜20人……100万円〜1,000万円
21人以上……100万円〜1,500万円

※「緊急事態宣言特別枠」には、採択件数に限りがあります。

補助の対象となる経費

建物費(建物の建築・改修、建物の撤去、賃貸物件等の原状回復)
機械装置・システム構築費(設備、専用ソフトの購入やリース等)、クラウドサービス利用費運搬費
技術導入費(知的財産権導入に要する経費)、知的財産権等関連経費
外注費(製品開発に要する加工、設計等)、専門家経費(応募申請時の事業計画の作成に要する経費は補助対象外)
広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)
研修費(教育訓練費、講座受講等)

◆補助対象外の経費例

・補助対象企業の従業員の人件費、従業員の旅費
・不動産、株式、公道を走る車両、汎用品(パソコン、スマートフォン、家具等)の購入費
・フランチャイズ加盟料、販売する商品の原材料費、消耗品費、光熱水費、通信費

飲食店の活用イメージ

「事業再構築補助金」の活用は、大別すると以下のジャンルに分けられます。

1.新分野展開
2.事業転換
3.業種転換
4.業態転換
5.事業再編

飲食店を含む活用イメージについては、以下のリンクを参考にしてください。

参考 「事業再構築補助金」活用イメージ集中小企業庁

申請には事業計画書が必要

補助金の審査は事業計画に基づいて行われます。事業計画については各地域の「認定経営革新等支援機関」と相談のうえ策定してください。
具体的な審査項目は公募要項に記されていますが、主なポイントは以下のとおりです。

・現在の企業の事業、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性
・事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)
・事業再構築の市場の状況、自社の優位性、価格設定、課題やリスクとその解決法
・実施体制、スケジュール、資金調達計画、収益計画(付加価値増加を含む)

参考 認定経営革新等支援機関検索システム中小企業庁

申請期間と申請方法

◆公募は年4回の予定

第1回目の申請期間は以下のとおりです。

公募開始:令和3年3月26日(金)
申請受付:令和3年4月15日(木)予定
応募締切:令和3年4月30日(金)18時

※「緊急事態宣言枠」については全2回の公募となります

◆電子申請には事前のアカウント登録が必要

事前申請は電子システム「jGrants」での受付です。申請にあたっては「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要ですが、アカウント取得には時間を要するため、早めに申請してください。

参考 「GビズID」申請サイト経済産業省

おわりに

「事業再構築補助金」は、ポストコロナ・ウィズコロナの時代に苦しむ中小企業等の思い切った事業再構築を支援し、日本経済の構造転換を促すことを目的としています。
事業計画の策定が必要になるなど申請には相応の手間がかかりますが、支援金額の規模も大きく、飲食店にとっても新たなステップのきっかけとなる支援策です。
メリットとデメリットを検討した上で、有効に活用してください。

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